協会について

 

協会長からのご挨拶

 
平成24年 年頭所感
社団法人 第二地方銀行協会
会長 簗瀬 悠紀夫
簗瀬会長

平成24年の年頭にあたり、所感の一端を申し述べます。

日本経済は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、サプライチェーンの立直しを背景に緩やかに持ち直してきましたが、このところ回復の動きが一服しています。一方、地域経済に目を転じますと、長引くデフレや厳しい雇用情勢の下、欧州債務問題の深刻化をはじめとした世界経済の先行き不透明感の高まりや円高の影響等を受け、景気の下振れが懸念されています。

このような情勢の下、私ども地域金融機関は、地域経済の発展に貢献できるよう引続き全力を尽くしていくとともに、以下の諸課題に取組んでいく所存です。

 

第一は中小企業等のお客様への支援と地域活性化への取組みです。

 

私ども地域金融機関は、円高等による外部環境の悪化に直面する地元経済を下支えすべく、中小企業の資金繰り支援等、地域密着型金融への取組みを強化しています。

本年も、取引先中小企業の経営改善を図るため、財務面のアドバイスに加え、ビジネスマッチングや産学官連携等を活用した販路開拓を支援するとともに、今後の成長が見込まれる事業分野や海外への進出等に対する情報の提供や助言を行うなど、コンサルティング機能を一層強化する所存です。

また、個人のお客様に対しては、住宅ローンや消費者ローンについてニーズに合わせた商品の拡充に努めるとともに、投信・保険商品販売等の資産運用のご相談にきめ細かく応じるなど、より一層ご満足いただける体制づくりに取組んでまいります。

さらに、東日本大震災の被災企業への再生支援等、被災地域における金融取引の円滑化を図り、復旧・復興支援への取組みに全力で対応してまいります。

 

第二はお客様の利便性向上・保護への取組みです。

 

私ども地域金融機関が広く地域のお客様に親しまれ、選ばれる銀行となるためには、一層の利便性向上に努めることが重要と考えます。そのためには、お客様の多様化するニーズに対応して、各種商品の説明態勢の充実を図るとともに、ATM機能の向上、インターネット取引の拡充等に引続き取組んでまいります。

一方、金融機関に対するお客様の信頼は、取引の安全・安心から生まれます。このため会員行は、振り込め詐欺をはじめとした金融犯罪や、マネロン等不正口座利用の防止に努めるとともに、反社会的勢力の排除に取組んでおります。

今後は、これまで培ってきたノウハウをベースにさらに踏み込んだ対策に努め、インターネットを悪用した高度な金融犯罪への対策や、反社会的勢力排除への行動を一層強化してまいります。

また、お客様からの苦情や相談に対しては、真摯に耳を傾け、お客様の声に最大限応えていく所存です。

 

第三は収益基盤強化とリスク管理強化への取組みです。

 

中小企業金融の円滑化や、お客様のニーズを捉えた質の高い金融サービスの提供を行っていくためには、地域の信頼に足る収益力の向上と営業基盤の強化を図ることが重要と考えます。

そのため、M&Aや事業承継など付加価値の高い分野における提案能力の向上や保険商品の販売等の営業力を強化し、非金利収入の増強に努めてまいります。

また、一層の金融円滑化に向け、取引先中小企業の将来性を総合的に判断する目利き力や審査能力向上に向けた人材の育成を図ってまいります。

一方、リスク管理態勢の高度化への取組みを強化し、経営の健全性を確保していかなければなりません。

特に、国債など、債券の資産に占める割合が高まっていることから、今後も引続き、長期金利の上昇時などを想定した有価証券運用の適切なリスク管理を図る必要があります。

また、システムリスクへの対応については、金融機関にとって心臓部ともいえるコンピュータシステムの重要性に鑑み、システムの更新時のみならず、平時より、不測の事態を招かないように万全を期していく所存です。

 

第四は金融関連法制・諸規制等への取組みです。

 

我が国金融機関を巡る重要な課題として、まず、バーゼルⅢへの対応があげられます。現段階では、国際的に活動する金融機関を対象としておりますが、今後、国内金融機関への適用を検討するにあたっては、関係機関の意見を十分に踏まえた慎重な対応が必要であると考えます。

その他にも、FATCA(外国口座コンプライアンス法)の導入やIFRS(国際会計基準)の適用、さらには債権法・会社法の改正議論の本格化が予想されます。

こうした金融関連法制・諸規制等に対して、必要に応じ私ども地域金融機関の立場を説明しつつ、意見や考え方を申し上げるなど、的確に対応してまいります。

最後に、郵政民営化の見直しについて一言申し上げたいと存じます。私どもは予てから、官製の巨大なゆうちょ銀行が、公平な競争条件が確保されない中で、規模および業務範囲を拡大することは極めて遺憾であると考えており、むしろ、業務を絞り込み、民業補完に徹するべきと主張してきました。

今後の郵政関連法案の国会審議にあたっては、私どもの意見を十分に反映したものとなるよう強く要望してまいります。

 

協会では、上記会員行の取組みを支援するほか、効率的な運営を旨としつつ、各種制度の調査・研究、タイムリーな情報発信、各種研修の充実等会員行のニーズに沿った事業を展開してまいります。

加えて、公益法人改革に対応すべく、一般社団法人への移行に向け、万全を期してまいります。

 

以上、年頭にあたり所感を申し述べました。

本年も皆様方のご理解とご支援をお願い申し上げ、年頭の挨拶とさせていただきます。

 
 平成24年 元旦
 
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